高解像度の動画壁紙配信

HDMI Wall Paper - A New Business Model


大画面の高解像度液晶の値段がこなれてきて、60インチまでの4K液晶テレビであれば20万円以下で買えるようになりました。さすがに、70インチだと40万円、80インチ以上になると100万円以上するけれど、すぐに80インチで20万円という値段になるでしょう。そして、4Kの次は、8Kテレビになっていくでしょう。

ただ、4Kテレビや8Kテレビを消費者が欲しがっているかというと、そうではなくて、ハイビジョンTVで十分という人が多いと思います。ハイビジョンTVでさえ、容色の衰えた女優の皺がはっきりと見えるようになって、ガッカリする場合が多いのに、更に画面が細かくなって何を見るのかという理由でしょう。

販売する側としては、カラーテレビが1964年の東京オリンピックをきっかけに爆発的に普及したように、2020年の東京オリンピックをきっかけに、4K放送と4Kテレビの普及が進むと期待している向きもありますが、実に旧態依然とした時代錯誤の考え方だと思います。

新しい用途が新しい技術を普及させるのです。

大画面の高解像度液晶の利点は、表示する情報量が格段に多いことです。情報ディスプレイとしては、解像度が高ければ高いほど良いということになります。地上波テレビなどは、その情報のひとつに過ぎないのです。

2013年に、パナソニックが発売したマルチメディアTV、スマートビエラのコマーシャルを民放各社が拒否するという事件がありました。テレビの起動画面に放送中の番組だけでなく、Youtubeなどのネット画面も並べることができるという、ごく当たり前に進化したテレビを、民放各社は『テレビ起動時にはテレビ映像を画面全体に映すことが望ましい』として拒否したのです。

何という、傲慢で時代錯誤の考えだろうと思いました。『消費者が混同するから』という弁解がありましたが、自分たちの情報のみが特別だと思っているのでしょうか。むしろ、逆です。もし、『テレビは見ない、ニュースはネットで知る』という若者が居たとしても心配しませんが、『ネットは見ない。ニュースはテレビで知る』という若者が居たら心配です。


一方で、最近では、放送法に基づいて『中立の報道ができない放送局の電波を止めることがあり得る』という発言に、狂ったように文句を言っています。放送法は、もともと米国で放送局が数局しか無かった時に、報道の公平を期すためにできた法律をそのまま日本に持ってきたもので、本家の米国ではすでに改正され、放送局が自由化されて多くの放送局が林立して新聞と同様にそれぞれ主張をもった放送を行っています。

新規参入を阻む規制に守られつつ、勝手な言い分は認めろというのは、甘えであり勝手です。米国と同様に電波を自由化し、特徴のある放送局が参入して、既存の地上デジタル局と競争すべきと思います。

入院して感じるのは、本当に現在の地上デジタル局の放送は見るに堪えないということです。同じようなタレントや芸人が出てきて、薄っぺらい『正義』と『倫理』を感情的、扇情的に伝えるだけです。一方で、民放も含めBS放送に深く掘り下げた番組があって感心しました。視聴者に媚びることなく、この情報を伝えたい、この景色を見せたい、という気持ちが伝わる番組があります。

ネットテレビにも、きちんと作っているものがあります。それらも含めた大型情報ディスプレイとして、高解像度テレビは位置づけられるものです。『テレビ起動時には、テレビ映像が画面全体に映らなくちゃ』などと言っていると、世界に遅れ、日本の家電業界は沈んでいくでしょう。


さて、前置きが長くなりましたが、大画面の高解像度液晶の新しい用途について提案です。

80インチというと、幅が1800mm、高さが1140mmになります。これは、普通の部屋にある窓のサイズ、幅が一間(1800mm)で高さが900-1250mmと同じです。また、薄型化に伴い、テレビ台の上に載せるのではなく、壁に埋め込むことができるようになっています。

情報画面として使用しない時に、黒い画面のままでもスクリーンセーバーでもいいのですが、最も自然な使い方は、そこにリアルタイムで美しい景色を写すことだろうと思うのです。

世界には美しい景色がたくさんあります。リアルタイムでその景色の高解像度の映像と音声をネット上に流すのです。

例えば、私がこの景色をいつも見たいと思った場所として、岩手山を望む小高い丘の上の喫茶店、瀬戸内海を望むレストラン、北海道の富良野の花畑があります。そこに高解像度カメラとステレオマイク置いて、その景色を壁紙代わりに高解像度画面に流しておくのです。


世界では、ハワイのワイキキから見たダイヤモンドヘッド、ニューヨークのタイムズスウェア、アムステルダムの運河、クロアチアのドブロブニク、インドのガンジス川、など、リアルタイム映像が窓から見えれば面白いと思います。


あるいは、世界の絶景ポイント。ボリビアのウユニ塩湖、アルゼンチンのイグアスの滝、ペルーのマチュピチュ、オーストリアのエアーズロックなど、世界の絶景はたくさんあるでしょう。


本物と見間違うような高解像度の映像も重要ですが、それ以上に重要なのは音です。5.1チャンネルのステレオ音声で、例えば、野鳥の鳴き声から野鳥の飛ぶ位置が分かるくらいに。嵐の夜には、木々の梢の音から風の向きが分かるくらいに。従来の静止画の壁紙ではなく、リアルタイムの映像と音です。都会の中の6畳1間のアパートであっても、あたかもその場所に居るように、季節の移り変わりを感じることができるでしょう。(パソコンゲームでも、音は映像以上に重要です。カーレースをしていると、音の位置だけで、他の車の位置が分かって、臨場感があります)

宇宙空間からの地球の映像も面白いと思います。リアルタイムですから、その時の宇宙からみた雲の様子が分かるのです。天気予報代わりになるかもしれませんし、ズームができれば渋滞などの様子も分かるでしょう。

そのようなサービスがあれば、有料配信でも、私は契約したいと思いますが、実際には、景色の良い場所に立つホテルやレストランと契約して、その映像を無料配信する形がいいと思います。毎日、その景色を眺めている人は、いつか実際にそのホテルに泊まりたい、あるいはそのレストランの窓際の席で食事をしたいと思う筈です。そのホテルやレストランにとっては、とても良い宣伝になるでしょう。

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