脱毛は自然にまかせて

Hair loss as it is


『いつかは禿げると思っていたけど、抗がん剤で禿げるのか・・・』

最初はかなりショックでした。女性ならなおさらでしょうね。むしろ、抗がん剤治療の前に丸刈りにした方がショックが少ないかなと思って、抗がん剤投与前に病院内の散髪屋に行く予定でした。ところが、投与が3日ほど前倒しになったので散髪屋に行く時間がなく、結果的に長髪のままの抗がん剤治療になりました。

抗がん剤投与が終わってから、特に脱毛が始まることなく2週間が過ぎました。脱毛に備えてコロコロ(正式名は粘着クリーナー?)を準備していたのにと拍子抜けしていた頃、脱毛が始まりました。看護婦さんから『始まったら、どっときます』と言われた通り、枕やシーツに大量に抜け毛がついて、シャワーで洗髪しようものなら、数十本どころか、ガサッと固まりで抜けていく感じです。

面白いのは、髪だけでなく、体毛全部が抜けるのです。ヒゲもちょっと引っ張るとまとめて抜けていきます。抜けないまでも伸びなくなるので、ひげ剃りの必要なし。

上の写真は、抗がん剤投与前と、2.5週間後の脱毛が最も激しい時、そして、第1回目の抗がん剤治療が終わった時の髪とヒゲの状態です。

意外だったのは、1回目の抗がん剤で全ての髪が抜けるのでは無いということ。ほんの少しだけど残ります。ロシアのプーチン大統領よりは髪があるのではないかと思っているところ。最初から丸坊主にしなくて良かった。

第2回目の抗がん剤治療で更に抜けるでしょうが、抜けるタイミングから治療のどのプロセスにあるかも分かるので、毎日、抜け毛の状態を観察しています。徐々に抜けるとショックも少ないし、脱毛は自然に任せるのがいいのかなと思っています。

第2回目の抗がん剤治療は、第1回めの20倍という濃度の抗がん剤でしたが、脱毛から言うと殆ど変化なし。

抗がん剤に生き残った髪やヒゲは根性があるようで、少しくらい引っ張っても抜けません。まばらなヒゲはむしろ格好悪いかなと思って、ひげ剃りがないので指でつまんで抜こうとしましたが、抜けないのです。これだけ根性があるなら、仕方ない。そのままにしておきましょう。

髪やヒゲ以外の体毛も同じで、『一緒に抜けます』という看護婦さんの言葉にもかかわらず、手足の毛は殆どそのままです。最近はわざわざ脱毛している男子もいることだし、手足の毛は抜けてもいいかなと思っていたのに、残念でした。


追記です。

2回目以降の抗がん剤治療では、生き残った髪が抜ける一方で、新しい髪が生えてきました。人間の身体って不思議ですね。

3回目の抗がん剤治療が終わって、1週間の自宅療養の時に運転免許の更新をしました。右の上の写真が免許センターで撮られた免許証の写真。これが一番、髪が無い時でしょうか。髪だけでなく、ヒゲも薄くなっています。

その後、髪が抜けたところに、新しい髪が生えてきました。すると、それまで頑張っていた長い髪が抜けていきます。

ちょうど端午の節句(こどもの日)の頃で、柏餅の季節だったのですが、『春になって新しい葉(子供)が出てくるまでは、前の年の葉(親)は、枯れ葉になっても木から落ちない。世代交代がうまくいく』という、柏の木と同じだなあと思いました。

5回目の抗がん剤治療を終わって、1ヶ月後の写真が右の下の写真です。髪の長さは3センチくらい。ヒゲは以前と同じ感じに近づいてきました。

知らない人が見たら、単に『髪の毛、短くしたんですね!』と言われるくらい。女性ならば、これからも大変でしょうが、男であれば、抗がん剤で髪が抜けるというのは、そんなに気に病むことはないのかなあと思います。



またまた、追記です。

4月に退院し、8月に再発するまでの間に、髪の毛もヒゲもすっかり元通りになりました。

これが、再発して抗がん剤治療で髪が抜ける直前の写真。全部、新しくなったのに、また全部抜けるんだなあと少し残念です。

でも、完治すれば、またこのように生えてくるということですよね。