北の国の小さな自然公園の12ヶ月

Twelve months of a small natural park in northern country


青森県の六ヶ所村にその公園はあります。湖と森に囲まれた、東西約5km、南北約1.5kmの小さな自然公園です。春先の山菜採りの季節以外は訪れる人も殆どなく、野鳥と森の動物たちの天国になっています。これは、その公園の12ヶ月の記録です。

There is a small natural park in Rokkasho village in Aomori prefecture. The park is surrounded by lakes and forests, and is spreaded about 5km in east-west direction and about 1.5km in south-north direction. Almost nobody is visiting the park through a year except for the season of wild plants picking. The park is a heaven of wild birds and animals in a forest. This is a record of 12 months of the natural park.

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1月
January

野鳥の丘から鷹架沼を眺めたところ。1月には、鷹架沼は凍結して、ワカサギ釣りのテントが立つこともあります。
Takahoko Lake from "Hill of wild birds". The lake is frozen in January.


丘の上には休屋があって、鷹架沼を眺めながらランチを食べることができます。


東遊歩道の雑木林の中。
Gove of "East Promenade"


中央広場、冬は一面の銀世界になります。
"Central Plaza" is covered by the snow in winter.



2月
February

積雪は60センチくらい。鷹架沼は中央に海に向かう流れがあり、暖かい日には氷が溶けて水面が見えます。
Snow is piled up about 60cm. There is a stream to Pacific Ocean at the center of the lake.


晴れた日には、雑木林には森の動物たちの足跡がいっぱい。これは、キツネが木橋を渡った足跡です。
There are many footprints of the animals in the forest. This is the footprints of a fox passing through wooden bridge.


東遊歩道の木道の入口。ここにもキツネが木橋を渡った足跡がありました。
Entrance of "East Promenade".


2月下旬になってくると雪解けが始まります。雪は木の周囲から解けていきます。


東遊歩道の雑木林の中。



3月
March

中央広場の雪も溶けてきました。


鷹架沼を覆っていた氷も溶けました。


東遊歩道の木道の入口。


雪解け水で公園は水浸し。


西遊歩道の休屋


木の上に残った雪のことを、垂り雪(しずりゆき)と呼びます。
The snow left on the trees is called "Shizuri-yuki".

しずりゆき ひかりのたまと なりて落つ
Shizuri-yuki is falling down as a drop of shining light.


木の芽


キクザキイチゲの蕾を見つけました。隣はザゼンソウ。いずれも、希少植物(レッドリスト)です。


雪の解けた林の中に、水芭蕉が芽を出しました。



4月
April

雪の残る入口駐車場に、ふきのとうが顔を覗かせました。


雪の残る雑木林の中の水芭蕉の群落です。


春先の雑木林の中は、一面のキクザキイチゲで覆われます。


キクザキイチゲはスプリング・エフェメラル(春の儚い命)と呼ばれる、春先のほんの短い期間だけ咲く花の一種です。

Spring ephemeral

雑木林の木々は葉を落としたままなので、春先の日の光が地面にまで届きます。


もくれんも蕾を膨らませていました。


ツクシとキクザキイチゲを持って帰って、机の上のコップの中に。

キクザキイチゲには、紫の花と白い花があります。


水芭蕉の林の中でランチ。

尾瀬などで水芭蕉は特別に保護されているという意識があったので、
「水芭蕉を採っていいのだろうか?」と地元の人に聞いてしまいました。
「質問の意味が分からない」というのが答え。
こちらでは、水芭蕉は保護植物どころか、何の役にも立たない雑草でした。


東遊歩道の木道の両側にも水芭蕉が顔を覗かせています。


東遊歩道の休屋


4月末には、山桜も花をつけはじめました。


水芭蕉も大きくなって、他の花も咲き始めます。


ツクシの卵とじ。愛媛県の郷土料理です。袴をとって、軽く湯通しをしてから、油で炒め、卵でとじます。

4月から6月にかけての山菜採りの季節には、たまに公園で人に会うことがあります。タラの芽、ウド、コゴミ、アザミ(青森県ではアザミを山菜として食べます)、ゼンマイなどが豊富です。

こちらで喜ばれる山菜の順位を書いておくと、

  1. 根曲がり竹(タケノコ)
  2. 行者ニンニク
  3. シドケ
  4. ウド
  5. タラの芽
  6. ミズ
  7. ヤマワサビ
  8. コゴミ
  9. アザミ
  10. ウルイ
  11. ワラビ
  12. ゼンマイ
  13. クレソン
  14. ふきのとう
ツクシは番外で、誰も食べないので、立派なツクシが採り放題です。

私にとっては、全く順位が逆転して、番外のツクシが1番でクレソンやふきのとうが上位になります。東北3県の人が命をかけて採る根曲がり竹(これは文字通りで、毎年、何十人ものひとが死にます)は、下位ですね。


5月
May

東遊歩道の木々の新緑


山菜の季節です。これは、うるい。

山菜採りのおばさん達に出会った時、「こんにちは」と挨拶すると
「何をしているのか?」と聞かれました。
「ちょっと散歩を」と答えたところ、『昼休みに公園を散歩する変な人』と思われてしまいました。
そこで、山菜の季節にはカメラをぶら下げて歩くことにしました。そうすれば、『写真を撮りに来た人』になって怪しまれずにすみます。


東遊歩道の木道の入口も緑色に。


西遊歩道の休屋。


西遊歩道の湿地の草が花をつけはじめました。


東遊歩道の雑木林の緑が日一日と濃くなっていきます。



6月
June

新緑の中でランチ


木漏れ日が気持ちのいい季節です。


しょうぶの紫色が緑の中で目立ちます。


中央広場の花の季節が始まりました。


週替わりで花の種類が変わっていきます。


中央広場は、一面の西洋タンポポです。


黄色と白の花が多いかな。


赤紫も目立ちます。


ニッコウキスゲです。


ニッコウキスゲの命は短くて、すぐに枯れていきます。


新緑がきれい。クマザサには虫食いの跡がなく、まるでプラスチックの作り物みたい。


栃の木の葉っぱは大きい。


朴(ほお)の木の葉です。虫食いがなくてとてもきれい。


朴葉(ほおば)焼きに使ってみました。



7月
July

野鳥の丘の休屋


鷹架沼に、しじみ採りのボートが出ていることがあります。


東遊歩道の休屋


緑が濃くなり、日差しが次第に強くなってきました。


グミの実



8月
August

東遊歩道の休屋。強い日差しを遮るためにパラソルが必要です。


野いちご(ラズベリー)が実をつけはじめました。


ほんの5分くらい採っただけでこの量。


野鳥の丘に向かう道沿いのラズベリー。誰も採る人がいません。

さきほどの、山菜の順位に当てはめると、ラズベリーの価値はクレソンかふきのとう、くらいでしょうか。気が向けば採るかもしれませんが、私のように積極的に採ろうとする人はいないようです。


やはり5分ほどでこの量。



9月
September

お盆が終わると、公園の秋が足早にやってきます。

栗の実が大きくなってきました。


栗拾い。


山栗は小さいので、紙の封筒に入れて電子レンジでチンすると、簡単に食べることができます。

普通の栗よりも、香りが濃厚です。


鬼クルミの実が大きくなっています。

山栗や鬼クルミも、クレソンやラズベリーと同じで、地元の人は見向きもしないようです。それよりも秋はキノコの季節ですね。

この公園は湿地が主なので、キノコ採りの人にはまだ会ったことがありません。



10月
October

東遊歩道の入口


紅葉が始まりました。





東遊歩道の休屋。


赤い木の実に野鳥が群がっていました。


公園で作るホットサンド。ハムと卵とチーズを挟んで、バウルーで焼きます。


11月
November

初雪は11月です。


雪の上の動物たちの足跡。これはキツネ。


カモシカの足跡。偶蹄目だというのが分かりますね。


ウサギとリスの足跡が交差しています。


これはタヌキ。キツネと比べて足跡が丸い。



12月
December

雪が深くなっていきます。


鷹架沼も凍結。


風力発電の羽が青空をバックに眩しい


夕暮れ


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